整体:体は、整えられる

~ポルトガル・リスボンのイケてる理髪店事情

研修とバカンスをかねた春休みでヨーロッパに渡りました。

 老舗の手袋専門店(バイシャ・リスボン)

ポルトガル・リスボン(現地ではLisboa /リシュボーア)を訪れたら、絶対に行こう!と決めていたスポットがありました。その名も『FIGARO’S BARBERSHOP LISBOA』その筋では有名な理髪店で、キャッチコピーがすごい。

Only Classic, No Shit

訳せば「ただただ、クラシック。他は考えられねェ」みたいな感じ?

実はポルトガルに着いて、みんなに「さあどこ行きたい?」と聞かれて真っ先に「FIGARO’S BARBERSHOP LISBOA!」と答えたら笑われました。なんでそんな所知ってるんだ、少し前にちょっとやらかしてニュースになった所だぞ・・と。

何でも壁に「女と動物立ち入り禁止」と掲げて社会問題になったとか(さすがにダメだろ😅)。でもきっと言いたいのは「男は黙って…リーゼント」みたいな事でしょう。「古い奴だとお思いでしょうが…」「自分、不器用ですから…」の世界。

そのくらいレベルな理髪店。40年代や50年代の男性に流行していた「ヨコ分け」「ポマード」「コームで寝かしつける」といったクラシックなヘアスタイル愛好家専門店がFIGARO’S BARBERSHOPなんです。

どこにあるの?

場所は、フェルナンド・ペソアの銅像で知られるシアードの「カフェ・ブラジレイロ」前に立つと目に入る「カモンイシュ広場」から RUA DO ALECRIMをずーっと下った右手。バーバーショップならではのあの3色ポールが見えてくるはずです。

店内がまあ最高に素敵。Lisboaではよくある歴史ある建物ですが、中にはより古色蒼然とした空間が広がっています。50年代的な床タイル、ヘラジカの首の剥製。

予約もせずに立ち寄りましたが、まだ夕刻だったこともあり客も少なく、すぐにカットしてもらえました。ひと目でアンティークとわかる理髪シートに坐ると、写真の彼とまずは自己紹介(ごめんなさい!覚えてたのにお名前失念…Desculpa)。他の店員たちは腕中タトゥーだらけで、レベルな雰囲気ばっちり。

それはリーゼントではない。

ご存知ですか?よく日本ではエルヴィスやら昔の矢沢永吉みたいに”前髪が盛り上がった”ヘアスタイルを「リーゼント」といいますが、実はあれは正しくなく。「リーゼント」とは”サイドの髪をクシで撫でつけて、後ろで左右合わせる”こと。前を盛り上げるのは「ポンパドゥール」といいます(界隈じゃ常識ですけど)。

まあ、ポンパドゥールする人はたいてい同時にリーゼントしてるので混同されても仕方ないのですが念のため。

私も迷わず「pompadour」をお願いしました。店内で鳴っている音楽が60’S(から70’S)で、あと15年古い音楽ならパーフェクトでしたけど😅 切っている間中、耳元で彼がRock’n’rollを口ずさんでいるのはとても自由で良かった。Jimiが一番似合っていたけど。

散髪中のやりとりで印象的だったのが(彼は英語も上手でした)、使っている理髪チェアの半分は日本から取り寄せたものだという事。そして「剃刀やハサミは、日本製がだんとつクオリティがいいよ!」と言っていたこと。「何しろサムライの刀を小さくしたようなもんだものね」みたいな、可愛い事言ってました。しかし店内はどこ見てもアンティークだらけ。

 

ポイントはカッコつける事!

カットも手際よく、上手でした。でもおそらく「カット技術」となると日本の理髪店のほうが細かく、丁寧なのかも知れません。

でも、切ったあとのスタイリングはさすがのセンスだと思います。カッコつけるのが上手いんですよね!
こうグワーッと流れるライン作るのとか大胆で素敵(日本の理髪店だとオジサンになっちゃう・・のは私の古い記憶?)。

最後はがっちり彼と握手してお会計。写真撮る時だけサッ!とサングラス😎かけるところも可愛いなぁ。クラシック・ヘアカット&スタイリングで€30。きちんと価格表示されていますから安心?(クレジットカードは使えないと思った方が良いです)。

あ、ポマードはLAYRITE( レイライト)でした。人の家に泊まっていたので、油性でテカテカにしても洗えないし・・何より匂いが迷惑か・・と「今日は水性で」とお願いしなきゃいけないのは残念でした。

私もここ数年はいつも前髪を上げているのでそんなに変わり映えしないかも知れませんが💦実物はキレイにセットされています。

この空間で髪を切ってもらえるのは贅沢な時間でした。時間があれば「タオル蒸しからの剃刀コース€30(カットとコンボなら€50)もあったのですが、それはまたの機会に。

♪ FIGARO’S BARBERSHOP LISBOA Official Site

この動画は雰囲気伝わります!

彼らのHPのマニフェストにもあるように、バーバーは「最初の外科医」といえます。「最初の歯科医」というのもあるけどホントかな?それにしても理髪と整体、共通点も多いように思えました。しかしこのこだわり。見習うべきものは多いなぁ。

何より、このあと街に出た時のいい気分。またリスボンの古い街並みが”気分”。こんな風に“いい気分”で、イトウカイロを出た後に逗子の街を歩いてもらえたら・・そんな可能性に思いを馳せる葡萄牙の夕刻でした。


 

yuta-ito-s

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